フュージングの魅力


カットして、並べて、焼いて……工夫次第で表現が広がる

フュージングとは、音楽のフュージョンと同じで英語の「fuse」に由来し、融合するという意味です。ガラスを好きな形や大きさにカットして、重ねたり並べたりしたものを、電気炉の中で溶着させる技法です。

素材となるガラスは、板ガラス、棒ガラス、ミルフィオリなど形状がいろいろです。それをどう組み合わせるかがフュージング技法の肝になります。アクセサリーや箸置きなどの小物はもちろん、時計やオブジェなど大きなものも工夫次第でつくることができます。

ガラスは、重ねる順番によっても仕上がりが変わってきます。また、同じ並べ方をしても焼成温度やキープする時間によって溶け方が違ってくるのも楽しみなところです。何度も試作を繰り返しながら適切な温度と時間を探り、作るものに生かしていきます。

板ガラスとミルフィオリの組合せ
板ガラスの上にミルフィオリを並べたもの(左)と板ガラスの下にミルフィオリを並べたもの(右)

マンションの一室でもつくれちゃう

ガラスって自宅で作れるの?と驚かれることがあります。

他の技法に比べて始めやすいのもフュージングの魅力です。大きなものを作りたければ大きな電気炉が必要ですが、アクセサリーが作るくらいなら、家庭用の電力で使えてカラーボックスの上にチョコンと載せられる程度の小さなものでも大丈夫です。ガラスをカットするスペースと電気炉をさえあれば、大丈夫です。

コンパクトな作業場