ガラスの技法


★ホットワーク

――高温で熔融しやわらかい状態で成形する加工技法です

吹きガラス

熔解炉などで高温溶融されたガラスを、吹き竿に巻き取って、息を吹き込んで成形するガラス工芸技法です。紀元前1世紀半ばに東地中海沿岸のフェニキア人によって発明された技法であり、製法は古代ローマの時代からほとんど変わっていません。

バーナーワーク

バーナーの炎によってガラスを熔融し、成形する技法です。軟質ガラスを融かすためのエアーバーナーと硬質ガラスを融かすための酸素バーナーとがあります。

トンボ玉

バーナーワークの一種です。離型材を塗った芯棒(鉄、ステンレスが主に使用される)に、バーナーで溶かしたガラスを巻きつけ、形や文様を作ります。

★コールドワーク

――冷めた状態で成形する加工技法

カットガラス

日本では切子と呼ばれます。地場産品としては「江戸切子」「薩摩切子」がある。透明なガラス、または色ガラスを被せた生地に、さまざまなパターンをカットし模様を施すものです。

サンドブラスト

高圧の空気と砂を吹付けることで、ガラスを切削する技法です。マスキングをすることで、様々なデザインが可能になります。

ステンドグラス

エ字形の断面を持つ鉛のリムを用いて着色ガラスの小片を結合し、絵や模様を表現したものです。教会堂や西洋館の窓の装飾に多く用いられます。

★キルンワーク

――電気炉をつかってガラスを溶かす技法

パート・ド・ヴェール

粉状の色ガラスをのり等を使って型表面に施し、多彩で緻密な表現が可能になる技法です。紀元前16世紀にメソポタミアで発明された技法と言われている吹きガラスが発明されると、急速に途絶えたが、1880年代にアンリ・クロ がこの技法を復興しました。

フュージング

「フュージョン」とは、溶解することです。ガラス同士を融かした状態でつなぐ技法をフュージングといいます。一般に、板ガラスや棒ガラスを電気炉で融かしあわせる技法をこう呼びます。